家を出て数分。
目の前にはもう、駅が見えていて。
「…真、どこ…?」
駅に着き、辺りをうろうろするが周りに真はいない。30分も前に家を出て、なにを…そう思ったときいきなり見えていた光景が真っ暗になったのがわかった。
「えっ」
突然なことに慌てる私。
そんな私を見て後ろから吹き出し、やっと目の前の光景が戻ってくる。
「あ、真…!」
冷静に考えれば真が後ろから私の目を隠した、ってことがわかるはずなのにいきなりのことになるとテンパっちゃって。
「相変わらずいい反応するよなー、お前」
「もうっふざけすぎだよ」
「へいへい。すみませんでしたー…て、お前その格好…」
後ろからだとわからなかったのか、前に来てぱっと私の姿を見る。私はなにも言わずただ少し恥ずかしくなりスカートを抑える。