「え…これ、」
そこに写っていたのはずっとまっすぐだった髪をくるくるに巻いて今までに見たことのないような姿で。
「初めて髪、巻いた…」
「ていうかお前自分じゃ巻けねーだろ」
確かに、ごもっともなんだけど。
「可愛い…っありがとう、駿!」
立ち上がり、振り向きお礼を言うと駿はさっきの笑顔はなくなり真面目な顔で私を見つめていて。
「心」
「え…」
名前を呼んで近づいてくる駿に足が動かなくて。
「これ、俺が一番?」
「え?」
「ワンピース」
最初なにを言っているのかわからなかったけど、漸くその意味がわかって。
ふふっと、笑った。

