見慣れない、光景。
いつも駿の前でもズボンしか履いたことないし。それは真が帰ってきてからも同じ。
今度駿にワンピースで遊びにいったら、なんていうかな。
顔赤くするのかな。
なんか、みたいな、その姿。
いつの間にか駿のことを想像しながら笑みが零れていて。
「うわもうこんな時間!」
軽くメイクして、もう髪の毛とかやっている暇がない!
ばたばたし、カバンに荷物を詰め込んだときガチャっと扉が開く音が聞こえた。
「…え?」
振り向くと、扉の向こうに立っていたのはジーパンを履いた駿の姿で。
「え、なにその格好」
私の姿を見て、呆然としている。
「えっ…な、なに…っ!?」
急に恥ずかしくなってスカートを手で押さえる。だけど駿はそれを許してくれなくて。
「珍しいじゃん、スカートなんて。まあ貞子の衣装でみたけどさ。それとは別だしなんか新鮮」
時間がないのに、駿は私の手を離さずただじーっとワンピース姿を見ていて。

