「…許していないんだから」

「え?なにを?」

「え?!」

「なにを許してねえの?」

我に返ると、今はもうお昼の時間のようで。

私は一年の時同様、駿と一緒に裏庭で朝お母さんが作ってくれたお弁当を食べていた。


「たまごやきうめー」

「駿、お母さんのたまごやき昔から好きだよね」

「だっておばさんの料理が一番好きだからな」

「おばさんかわいそう…」

実の親の料理を一番と言わないのは…駿らしいというかなんていうか。

「あ、俺にもそれくれよ」

そういって後ろから私のお弁当に伸びてきた手にうわあ!と声をあげて持っていたお弁当をひっくり返してしまう。