「…っ」
駆けてくる音が聞こえて、ふぅ、と自分の心が落ち着いたのがわかった。
この足音、聞いたことがある。
ずっと、ずっと私の隣を歩いてずっと一緒に隣で歩いてきた。
だから、わかる。
やっぱり私を助けてくれるのはあなたなんだなって。
溢れていた涙も、少しずつ減ってきて。
「心…っ!」
私の名前を呼んで汗をかいて駆けてきて、ぎゅっと私の背中に腕を回す。
あぁ…やっぱり、落ち着くなぁ。
どんなに怖くてもどんなに悲しくても一目見ただけで、抱きしめられただけで安心して。
それはきっと長い長い付き合いで私がこの人をずっと信頼してきたから。
真とは違うもう一人の兄のような存在で、私をずっと支えてくれる人。
「…しゅ、んっ…!」
背中に回された腕に、ぎゅっと、しがみつく。
怖かったせいか腰が抜けて足が動かない。
うぅ…とまだ少し泣いている私を見て理解したのは駿は私の足を抱え立ち上がる。

