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『…ま、…こと?』
『そう、覚えてない?俺のこと』
『…っ覚えてない。というか思い出したくもないよあんな人なんて』
『え』
『いこ、駿』
駿の手を引き、その場から去って教室に入る。
その時、『心』と後ろから呼び止められたけど振り返る気もなかったし話を聞く気にもならなかった。
…というか、なんなのなんなのなんなの!
今更帰ってきて、なにが『お兄ちゃんだよ』だよ。
なーーーにが、『ただいま』よ!
泣いて感動するとでも思ったのかあいつは。
ありえない、ありえない、ありえない。
そんなドラマや漫画のようなことはあるはずがないの。
だって、私は。