「あ、おい…っ」
真の声が、聞こえてきたけど次の人を脅かすという使命がある私は振り返らず、ただただ二人には効かなかった「わー」を言い続けて。
そしてやっと、人が止まったと思ったとき不意に口から言葉が漏れた。
「来ないでよ…」
それは、やっぱりあの二人を思い返して出た言葉で。
あの、回れないと言われた日帰ると家には案の定栞さんの姿がリビングにはあった。
『心ちゃん、おかえりなさい』
『あ…ただいま』
お母さんより先に私に挨拶をしてきて、いつの間にかお母さんともすごく仲良しになっていて。
『これね、お義母さんのお古なんだって。貰っちゃったんだ』
そういって見せてきたのは小さい頃からお母さんがつけていたネックレスで。
『あんた、そういうのしないもんね。栞ちゃんがおしゃれさんで助かったわぁ』
『えぇっそんなこと。心ちゃんだって物凄く可愛いじゃないですか』
『だめだめ、この子そんなのに興味ないもの。ねぇ?』
といって、笑っているお母さん。

