「あ、駿!」
私も真から離れ駿に近づく。
「それ、衣装?」
「そう衣装。どう?」
「まあ貞子には見えねーわな」
「メイクするんだって本番は」
「へぇ…あぁだから」
そういって駿は、真を見てそのあとすぐに周りの男子たちを見る。
その意味は私にはわからなかったけど駿は私になぜか自分のブレザーをかけてきて。
「え、別に寒くないんだけど」
むしろ夏だし。てかなんてブレザー持ってんのこいつ。
そう思ったけど駿の顔を見たら聞くことはできなくて。
だってそれは今までに見たことのない表情で真と駿が顔を見合っているからで。
「わざわざこれを見に来たの?お前」
「はは、お前こそわざわざお姫様を迎えにきたってところ?」
「うるせーぞ」
「安心しろって俺はもう捨ててきたって言っただろ」

