TrueLove ~真実の愛をもとめて~【完】




「なに?」

彼女が走り去ってからもなにも言わない真に声をかける。
すると漸く口を開き出た言葉が、

「お前、それ…」

なにを言いたいのかわからない。ハッキリしない言葉だった。

「これ?貞子の衣装」

「は?それが?」

「そう。てかよく私だってわかったね。ウィッグ被ってるのに」

「あ…あぁ、そりゃわかるよ」

「…ふーん」

さりげなく言われるその言葉にドキッとしてしまう自分がいて。だけど不思議がられないように平常心、平常心と心を落ち着かせる。

「それ、もう駿には見せたの?」

「?これからだけど」

「へぇ、そうなんだ」

意味のわからない言葉が続いて頭にはてなまーくを浮かべる。
だけど真は中々、言葉を続けてはくれなくて。

「ねぇ、なにもないなら行かないと…手伝わないといけないし」