「やっぱり、か」 隣でぼそっといった駿の声は私には届くことはなくて。 私はご飯を食べ終えて、部屋にひとり戻っていった。 ―――――… ――… 目が覚めるともう朝はきていて。 「朝、か」 昨日あったことが夢だったんじゃないかと思うくらい一日が過ぎるのが早かった。 制服に着替えカバンを持って部屋を出る。 階段を降りようとした時、聞こえてきた音は私の部屋の隣の扉が開いた音で。 「心おはよ」 「…お、おはよう」 真を見てそわそわするこの胸が、夢なんかじゃないと告げているのがわかった。