「本当に?」
何年も離れていたから気づくわけないと思っていたのに。
真は駿に負けないくらい私の異変には敏感に気づいてくれて。
「うん、本当に」
だけどきっと駿の前では素直に泣けるのに真の前で泣けないのは素直になれないのは私が真に恋をしてしまったからで。
普通の兄として、思っていたのなら今きっと私は真の前でも泣けているだろう。
今涙を流してもきっと真を困らせるだけで
好きだ、なんて泣いている理由なんて話せるわけなくて。
「私、お茶持ってかなきゃ」
駿が、待ってる。
そう思い私の頬に触れていた真の手を離し駿のコップを持ちキッチンを出る。
「あっ、駿!」
出るとすぐに駿は立っていて。
「ごめん、お茶待ってたよね」
「あ、別にいいよ。大丈夫」
一瞬キッチンの中にいた真を見ていた駿はすぐに私に目線を戻し、にこりと笑う。
そして席に戻ろうとした時

