「そういえばね、心。文化祭でお化け役やるんですってね」
「え…なんで」
「真がさっき言っていたのよ」
「あ…そうなん、だ」
「心ちゃんのお化け役なんて可愛いんだろうなぁっ」
「いや…別にただのお化けだから…」
栞さんの言葉に苦笑いしながら返答していく。
ちらっと駿の方を向くと目が合ったが別になにを言う間もなく目を逸らす。
「私その日なにもなければ見に行けたんだけどなぁ…」
「仕方ねえよ先約なら」
「ごめんね…。あ、心ちゃん真くんの女装姿よかったら写真撮って送ってもらえる?」
「あ、はい。いいですよもちろん」
「やったー!真くんに頼んだら嫌だって言われちゃって」
「そりゃ嫌だろふつう」
「えーっ」
私にはない、女の子らしさで真と接していく栞さん。
これが彼女なんだ。これが彼女の特権なんだ。
それを間近でみた私はただ目を落として。

