熱さで身体の自由を奪われるように

それから私は2~3日眠り続けた。


次に目を覚ました時は

自分のベッドの上。


身体はまだ鉛のように重く

ベッドの上から

起き上がる事すらままならない。


私は、はぁっと小さくため息が出た。


それは自分の身体すら

管理できない不甲斐なさと

いろんな嫌な事から

少しだけ逃げれた安堵感の

入り交じったため息だった。



逃げてしまいたい。



そうできたらどんなにいいだろう。

学校の事も

あの日あの男との出来事も

全て忘れて

逃げてしまえれば。

もしかしたら

涙を見られてしまったのではと

今更ながら恥ずかしくなる。

でも……


あんなに泣いたのは…いつぶりだっただろう。



ボーッと考え事をしていたせいか

ポンっと肩に置かれた手に

私は必要以上にビクッと身体が震えた。