「ふぅ~!疲れたぁ」

やっと終わった!!

「面接が最高に緊張した!」

試験会場をあとにする。

私たちの学校から推薦で受けに来たのは心春と私の二人。

「わかる!もう何話したか記憶ないもん」

これから学校に戻って〝無事終わりました〟報告をしに行かなくちゃいけない。

心春と並んで歩くのはいつぶりだろう。

もう、私自身が過去のことは吹っ切れたから気にしてない。

でも、学校内で私たちが並んであるくことはほとんどない。

「光葵ってさ、心広すぎってほど広いよね」

突然心春が言った。

「そんなことないよ……」

醜い嫉妬だってするもん。

「私だったら絶対嫌だよ。自分のこといじめてた人と並んで歩くの」

「いつまでも過去のことに囚われてるってなんか寂しいじゃん?だから忘れることにしてるの。だから嫌じゃないよ」