「奈乃ちゃん……。ありがとう…」

もうクラスに味方はいないと思ってたから。

「……ううん…。本当にごめんなさい……。今まで見て見ぬふりしてて……。自分がいじめられるのが怖くて止めれなかった……。私も心春ちゃんと同罪だよ。本当にごめんなさい」

深々頭を下げる奈乃ちゃん。

「そんなに謝らないでよ…。今こうやって助けてくれたことがどんなに嬉しいか。本当にありがとね」

「……また、勉強教えてね」

奈乃ちゃんはそう言って笑った。

「うん!もちろん!」

私も、笑い返した。

少し、私の心が明るくなった気がした。