─キーンコーンカーンコーン
「っ!!」
寝ちゃってた……。
パッと時計を見たら、お昼。
四時間目が終わる時刻だった。
「ヤバイヤバイ。戻らないと」
お弁当は教室だし……。
屋上を後にしてろうかを歩く。
「あ……」
廊下に音楽の教科書が落ちてる。
拾い上げて名前を見てみると、奈乃ちゃんのだった。
同じクラスだし、持っていった方がいいよね?
私は奈乃ちゃんの教科書を持って教室に入った。
「あれー!?私の音楽の教科書がない!」
ちょうど奈乃ちゃんが探してるところだった。
だから、奈乃ちゃんに渡しに行こうとしたとき。
「光葵ちゃんが持ってるの、奈乃のじゃなーい??」
心春が大声で言った。
「えっ?ほんと?ありが─」
「ひどぉい!きっと奈乃の教科書を光葵ちゃんが盗ったんだよっ」
!?
心春に言葉を被せられた奈乃ちゃんは、心春が醸し出す〝光葵を責めろ〟って空気を感じ取ってか、顔が青白い。
それ以上に青白くなったのは私の方だ。
「光葵ちゃんが…盗ったの……?」
「ちが─」
「だってー、奈乃の教科書持ってるんだもん。盗ったに決まってるじゃーん。ね?真央」
「そうそう。いかにも盗りそうな顔だしぃ」
「キャハハ!」
っ。
違うのに……。
「じゃー、ここでインタビュー!テーマは、泥棒光葵についてでーす!では、大橋光陽くん!答えてくれるかなっ??」
心春の言葉に、俯いていた私の顔が弾かれたように上がる。



