修学旅行3日目は、ホテルの部屋を掃除することから始まる。
部屋は一班に一部屋与えられてる。
「ひーまりちゃんっ」
心春が満面の笑みで駆け寄ってきた。
「何?」
……怖がる必要はない。
所詮同級生なんだから。
……って強がってないとやってけないんだよね。
「部屋の掃除よろしくね??私たちがOKって言うまで掃除サボっちゃダメだからねー?」
「嫌。私は心春の奴隷じゃない」
「あっそ」
心春はそう言うなり私の頬を平手打ちした。
「いっ……」
あまりの痛さに涙が滲む。
「情けなっ!泣いてるよぉ。真央ーっ、次は真央の番だよ~っ」
!?
「待ってましたっ」
真央ちゃんは黒い笑みを浮かべて、心春よりも強い力で平手打ちしてきた。
私の左頬は、みるみる赤く腫れ上がる。
「次はのぞみの番だよ?やるよね??これは遊びなんだから」
心春がのぞみちゃんの方を向いてニコリと笑う。