光 ~光る太陽、光る向日葵~Ⅰ


─北海道

自由行動が始まった。

「木原。プラン考えてきたんだろーねぇ?」

「考えてきてない………」

新学期当初ののぞみちゃんからは考えられない弱々しい口調。

いじめは、こんなにも人を変えてしまう……。

「はぁ?考えてきてない??」

人通りのある道だというのにも関わらず、真央ちゃんはのぞみちゃんのお腹を蹴った。

道行く人の視線が集まったのがわかった。

「あー!!ごめん!!!蹴るつもりじゃなかったの!!冗談で蹴る真似しようと思ったら!!のぞみ、大丈夫!?ごめんね!!!」

真央ちゃんの女優顔負けの演技に、人々は騙されて素通りしていく。

「……っっ」

のぞみちゃんは、お腹を押さえたまましゃがみこむ。

「立てよ、早く」

「そうだよ。まるで私たちがいじめてるみたいじゃん」

─いじめてるくせに。

そう思っても反論できない。

「立たないならもう一発しちゃうけど、いいのかな?」

のぞみちゃんは、それだけはやめてという表情で立ち上がった。

「あ。光葵。木原っちのこと庇ったら承知しないよ?」