光陽の退部からは、ほとんど何もなかった。

唯一……。

夏海ちゃんが遠くへ行ってしまった。

それが1月末のこと。

2月。

尚樹先輩に偶然会い、進路を聞いた。

尚樹先輩は、バスケが強い私立の双葉学園を受けたそう。

双葉学園は頭もそこそこ良いから、受かったら尚樹先輩は相当スゴい人だ。

3月。

上旬に尚樹先輩に再び会ったから、双葉学園の合否を聞いた。

そしたら、先輩は満面の笑みで〝受かった!〟って言ってくれた。

公立受ける人がほとんどだから、合格したことをあまり大きく喜ぶこともできなかったから、2年生の私の前では存分に喜びを表したんだと思う。

そして。

その時に光陽の退部を尚樹先輩に伝えた。

尚樹先輩は、信じられないというような顔をしていた。

そして、卒業式があり、先輩たちが学校を去っていった。

私たちもいよいよ最高学年、受験生を迎えた。