「移動か。じゃあ行こ」

断る方がおかしいからそういうのはちゃんと対応するけど、必要以上に彼女たちに関わったりしない。

揉めたくないから。

「光葵ちゃんってスゴい人気なんだよ?女子からも男子からも」

「そうそう。だからこうやって並んで移動できるのが嬉しいもん」

え……?

「私みたいなネクラの何が良いんだかね……」

どう考えても、私はただのネクラだろう。

クラスでもあんまり友達と喋らないし。

「光葵ちゃんはネクラじゃないでしょ!」

「そうだよ。だってクラスで何か決めるときとか光葵ちゃんの意見、スゴく分かりやすくて皆納得できるし、私たちからしたらスーパーガールだよ」

そうなの……?

「なんか…ありがとう。褒めてくれて」

「どういたしまして~」