光 ~光る太陽、光る向日葵~Ⅰ

ロビーに行くと、数十メートル先に落ちてた。

よかったぁ。

もう帽子見つけたし、ゆっくり歩いても問題ないから歩いて帽子まで行こうとしたら、誰かにその帽子が持ち上げられた。

「あ!それ私のです!」

慌てて駆け寄る。

「そうなんや。ちょうど拾ったとこやねん。はい」

帽子を渡してくれたのは、同い年くらいの男の人。

「ありがとうございます」

「ここのマンションの人なん?」

急に話が変わった。

「いえ。おばあちゃん家がこのマンションなので」

「へぇ。そうなんや。おばあちゃん何号室?」

「606です」

何で私に私、見知らぬ人に個人情報教えてるんだろ?

「あ、なら隣やん!あぁ、黒瀬さんの孫!?」

「そうです」

よく喋る人だなぁ。

「名前なんて言うん?」