翌日は午前中から部活。

体育館に着いたら、まだ誰もいなかった。

早く来すぎたみたい。

─トントントン……

ボールを手にとって、ドリブルしてみる。

そして、シュートする。

─ザっ

入った。

入ったときのこの感じ、好きだなぁ。

数分、シュートを楽しんでると、誰かが入ってきた。

振り返って見ると、心春だった。

「光葵、早いね」

「うん。なんか早く来すぎちゃって」

ボールを片付けて、ステージに座った心春の隣に座る。

「……今日、部活皆来ると思う?」

「さぁ。麗美は来ないんじゃない?」

心春は麗美のことを嫌ってるような答え方をした。

「あっ、そうそう。美穂先輩に夏休み中いつか会うんだけど、光葵もどう??」

美穂先輩……。

……嫌でもみちるの記憶がフラッシュバックする。

「……やめとく…」

みちるがいない生活に慣れてはきたけど、思い出すと胸が苦しくなる。