部屋に戻りながら、思い出す。 自分の、過去を… 『執事になる?そんなの反対に決まってるだろ!! もし、どうしてもなりたいというのなら… この家から、出ていってくれ。』 宮部家に、家族の絆など なかった。 皆でいるときも、バラバラだった家族。 俺は、誰かの役にたちたかったんだ… 部屋から空を見上げると、さっきお嬢様と見た月が見える。 お嬢様は、ちゃんと眠れただろうか? .