俺は、洋介が紹介してくれた会社を受け、内定をもらった。


他は全滅だったから、洋介に感謝しまくった。


亮太は、小学校教師として働くことになり、地元の神奈川の小学校への採用が決まった。


奏は商社から内定をもらい、4月からの研修先が札幌になった。


3人とも就職が決まり、久しぶりに大学近くの行きつけの居酒屋で飲んでいた。


「俺、寒いの苦手なんだけど・・・何年後に帰れるんだろう」


「まあ、気が向いたら遊びに行くから」


「サクは赴任先決まった?」


「俺はとりあえず本社だから」


「いいよな、東京」


「そうかな、でも部署によっては関東のどこへ行かされるかわかんねーから」


「サクは本当にサッカー好きなんだな」


「子どもも好きなんだな」


「そうだな、でも俺のサッカーのレベルじゃ、せいぜい小学校低学年に教えられるかどうかだけど」


「好きなことが仕事になってうらやましいけど」


あとは、卒業旅行へ行って、卒業式を待つだけ。


3人でバカな話したり、フットサルしたりできるのもあと少し。


そう考えると、新しい環境に慣れるのか不安になる。


でも、毎日は誰にでも平等に過ぎていき。


いよいよ、明日は入社式。