新幹線の中で、お母さんからの手紙を読んで私は泣いていた。

2人席の窓側。

リュックとキャリーケースを持って、静岡に一人で向かっている途中。

隣には誰も座っていないから、少しは思いっきり泣くことができた。



大学に無事合格することができた私は、静岡で一人暮らしをすることになった。



「はぁ・・・」


結局、最後まで澄にいの瞳に映ることはできなかった。


初恋は叶わないってよく言う。


そして、私の初恋は叶わなかった。


でも、後悔はしていない。



辛く苦しい、最高な初恋をすることができた。





・・・ありがとう。茉胡。



ありがとう。

澄にい...