『さようなら。』

私が熱を出した、17歳の誕生日から2週間ほど。

熱が出てからしばらく休んで、週明けに学校に行ったら、茉胡が泣きそうな顔で寄ってきてくれて、本当に心配してくれたんだなあとおもって嬉しくなった。

それからその週の日曜日に誕生日会を開いてくれた。

今年の誕生日会もすごく楽しくて、幸せな時間だった。

そして、ようやく2次考査が終わった今日は、テストの次の週の木曜日だった。

今回もいつも通り、茉胡とテスト前の勉強会をしたから、たぶん大丈夫だと思う。

今日帰ってきたテストを見ても、とりあえず大丈夫そうだったから。

「茉依ー!どっかで遊ぼー!!」

「あ、うん。
 でも、ちょっと待ってて。用事があるから。」

「ほーい!わかったー!」

そういって後ろの席に座る茉胡はそのまま何かを始めた。

今週の席替えで、なんと茉胡と久しぶりに席が前後になった。


教室を出て、あるところへ向かう。


・・・あ、いた。

私を校舎裏に呼び出した彼は、すでにもう来ていて、いつも私が座っているところに座っていた。

「・・・お待たせしました。」

後ろからの私の声に反応して、バッとわたしの方を向いた彼の顔は、やっぱり近くで見ても整っていて、モテるのがうなずける。