「・・・・っ。」

「・・・?
 あ、重いよね。ごめん。」

「いや、大丈夫。そういうことじゃないから。
 むしろ軽いし。
 ・・・よっと、ほらついたぞ。」

そのままベッドに私を寝かしてくれた。

ああ、どれだけ幸せな夢なんだろう。

「・・・ちょっと待ってろ。今氷枕持ってくるから。」


・・・え?行っちゃうの?


そう思ったら、私の腕が澄にいの腕をつかんでいた。

ギュッ—————

でも、今の私じゃ全然力なんて入らなくて。


「・・・いかないで。そばにいて。」

・・・夢なんだから。どうせ醒めてしまうんだから。
だったら、もう少しだけ、幸せな夢を見させて。

「・・・うん。わかった。」

私の言葉に、うなずいてくれた澄にいは、ベッドのすぐ近くで床に座ってくれた。

—————ゴホゴホッ

時折咳をする私を相変わらず心配そうに見つめてくれる澄にい。
大丈夫か?大丈夫か?って声をかけてくれる澄にい。

ああ、なんて幸せなんだろう。


・・・夢なら、夢ならいいかな。

もう二度と、伝えることができなくなってしまった私の”本当の想い”。

だって、夢から。

...いいよね?