「つ、ついた...!」

どうしようどうしようどうしよう!?

いや、入らなきゃだよね。せっかく茉依も送り出してくれたんだし。

「・・・ふぅ。」

—————コンコン

「はーい。」

ドキッ———————

ドアの向こうから聞こえる声にさえ、うちの胸は簡単に反応してトキめく。

「失礼します。」

「・・枩谷?」

「あの、今時間大丈夫ですか?
 二人っきりで、話がしたいんですけど・・・。」

「・・・・・・・」

うわあああ!やっぱりだめか?!

「・・・・うん。いいよ。」

にっこり笑って言ってくれたその言葉に、ひとまず安堵する。

「えと、あの・・・。」

・・・・何から話せばいいんだ?!

だっていきなり告白したら、やばいやつだよね!?

えと、えーっと...

「文化祭!の、前日祭!
 あれ、すっごくかっこよかったです!!!!」

「え?あ、あれ。ありがとう。」

「はい、もう歌手みたいでした!!」

「いや、それは言いすぎでしょ~」

あははっと笑い合ううちたち。

今から告白する感じとは思えない・・・。

「・・・・・・」

「・・・・・・」

・・・まあ、そうだよね。

いや、もう、ちゃんと言わなきゃ。

ふぅ~~~

「「あの(さ)!!!」」