夜中、珍しくなかなか寝付けなかったので、下に降りてなんか飲むことにした。

階段を静かに降りると、もうお母さんもお父さんも2階で寝ているから、食卓は真っ暗だった。

電気をつけて、コップを出して、冷蔵庫からお茶を取り出してコップにお茶を入れていた。

—————ガチャ

「ただいまー。」

「ん?あ、おかえりー。」

若干静かめに入ってきたのは、澄にいとお誕生日会をしていたお兄ちゃんだった。

お茶を飲みながら返事をした。

「あれ?茉依、まだ起きてたのか。」

「うん。なんか眠れなくて。
 あれ?お兄ちゃん、結構飲んだ?」

澄にいもお兄ちゃんも、お酒強いから周りに迷惑をかけることはないけど、いつにもましてほっぺが赤い。

「あ、まーな。結構飲んだから。
 ったく。何がうれしくて24にもなって男二人で誕生日会しなきゃいけないんだよ。」

「あはは。いいじゃん。楽しかったでしょ?久々で。」

「まあな。」

なんだかんだ言って、お兄ちゃんも澄にいをちゃんと祝えたことがうれしいんだと思う。
お兄ちゃんがこんなにお酒を飲むことなんて、めったにないから。

「あ、ちゃんと渡しといたぞ、誕プレ。喜んでたなあー。」

ドキッ————

「えっ、ほんと?」

「うん。「久々だー。」とかって言ってた。
 開けて中も見てたけど、それ見てまた喜んでた。」

「よかった。」