・・・いやだ。・・・やめて。
・・・付き合ってほしくない。




————澄にいが好き。



全身がそう叫んでいた。



もちろん、茉胡のことは応援している。

しているけれど、実際にこうやって聞くと、私の心にある澄にいへの恋心が深く傷つき、嫉妬した。


それで少し頭の中も心の中もざわつき、目の前がぐるぐるしはじめたとき、教室から誰かの足音が去っていくのが聞こえた。



それはたぶん、澄にいの足音で。


私は物音を立てないように静かに立ちあがり、今いる1-2の教室からそっと廊下に出た。