何億の人間の中で、出逢い、恋をして、愛を知る。
これは運命なんだよ。
「信じてるよ。」
斉藤くんは真っ直ぐあたしを見つめて、静かにこう言った。
良かった、信じてくれている人がいて。
もし今、優くんに聞いたら『わかんない』じゃなくて『信じてる』と言ってくれるだろうか…。
今の自分を、未来に…
「…博物館で運命を未来に繋げてきたの…」
これが、あたしにできる最後の使命だから。
あたしの夢が叶ったら、斉藤くん…、一緒に祝ってね…。
斉藤くんと別れ、家に向かう。
携帯を取り出して、優くんに電話をかける。
コールが鳴り始めたすぐに、コールは途切れ、甘い声に変わった。
好きよ、優くん…
『おそーい!!』
大好きよ、優くん…
「ごめんね。あのね…優くん…」
『ん?何?』
愛してるよ、優くん…
「あたし…幸せだよ…」
そして静寂の夜は明け、世界は朝を迎えた。


