「あ!本当だ。もうこんな時間だ。優くんに連絡するの忘れてた…」
携帯を取り出して、時刻を確認する。
もう夜になっていた。
「どこか行ってたのか?優に連絡するヒマがなかったんだろ?絶対悲しんでるぞ、優」
斉藤くんに言われ、後悔が増す。
明日、朝の便で飛ぶから今日早めに寝なくちゃいけないのに。
斉藤くんは立ち上がり、自転車が停めてある場所に向かっていった。
あたしも立ち上がり、斉藤くんの背中に向かって言葉を投げる。
このことも覚えておいて?
「ちょっと今まである場所に行ってたの」
「ある場所?」
振り返り、斉藤くんはこう聞く。
瞳にもらったブレスレットを握り、真剣な眼差しを送る。
「さっき、博物館に行ってきたの」
「博物館?何しに?」
やっぱり思うよね。
斉藤くんは信じていますか?
「ねぇ、斉藤くんは運命を信じる?あたしはね、信じてるの。」


