「…鈴木…百合?」
斉藤くんはしばらく固まっていた。
小さく微笑み、涙が伝うのを肌で感じる。
やっぱり、おかしな夢かな。
でも斉藤くんは認めてくれた。
「なれるよ、絶対。てかならなきゃ怒るし!」
「ありがとう。これ、優くんには内緒だからね?恥ずかしくて言えないもん」
「はいはい。分かりましたー」
もしこの夢を打ち明けたら、優くんは困るかな。それともあたしを抱きしめてくれるかな…。
一つのベンチに、肩を並べて夜空を見上げるあたしたち。
静寂がもうすぐそこまで来ていた。
「なぁ小林、明日の準備しなくていいのかよ?それと優との最後の時間も大切にしろよ。待ってるかもよ?小林からの連絡」
斉藤くんに言われて気づく。
優くんに連絡すると言っていたのに忘れていた。勝手に一人で帰って、連絡をしないなんて身勝手すぎる。
優くん、悲しんでないかな。


