「何でってこっちのセリフよ?あたしの家、この近くなの。まさか斉藤くんがいるなんてびっくり!」
こう言って、隣に座るあたし。
一緒に空を見上げる。
月を見ると寂しくなる。あたしはぽたりと瞳から涙を溢した。
「ねぇ、斉藤くん?約束して欲しいことがあるの」
鮮明に思い出される、あの怖い夢。
低空飛行していく飛行機。
傾く機体。
優しいブロンド髪の少女…
叫び声…
転がる、リング。
体が震える。
だから、斉藤くんに約束して欲しかった。
「え?約束?」
「もし、優くんが悲しんでたら、傍にいてあげて?もし…優くんが泣いていたら支えてあげて?ほら、優くん…泣き虫だから…」
優くんはいつも一人で抱えて込む癖があるから、支え欲しいの。
「え?何言ってるんだよ、優を支えるのは小林だろ?」
あたしじゃダメなの…


