博物館をあとにし、家に向かっていく。
この道、優くんと歩いたことあるな…とか、この自動販売機でジュースを買ったな…とか。
優くんとの想い出を振り返りながら歩いていく。
あたしは最後に行きたい場所があった。
それは破滅を味わった場所。
優くんとの気持ちが離れた場所。
緑公園だ。
もうすでに空には月と星が浮かんでいた。
公園に着くと、誰かの姿があった。
外灯が少年の髪を鮮やかにする。
まるで月のようで…、月が堕ちたのだと思わせた。
ベンチに座り、夜空を眺める少年。
どこかで見たことのある横顔。
「斉藤くん?」
それは、斉藤くんだった。
「え!?は!?何で!?」
期待通りの反応。
あたしはつい笑ってしまった。
ねぇ、斉藤くん。
あなたには言っておきたい。
あたしの…夢。


