ピンク色の珠ブレス。
瞳が普段いつもつけているものだ。
「え…?」
「これ、私のお守りなんだけどね?百合にあげようと思って!」
そう言って、あたしの腕にブレスレットをつける瞳。
キラリと光るブレスレットは、友情の光に見えた。
「でも大事なお守りなんでしょう?」
ブレスレットを見てから瞳を見る。
瞳は笑いながら、あたしの頭を撫でた。
「百合に持っていて欲しいの。私も頑張るからさ、百合も頑張って?」
反則だよ、卑怯だよ。
今のあたしに優しくしたら、泣いちゃうって知っているでしょ?
「ありが…とう…」
「やっぱり泣くと思った!!」
あたしを抱きしめる瞳。彼女の温もりが、心に触れた。
その瞬間、涙は速度をあげて流れる。
あたし泣いてばかりだね。
でもね、泣くことは悪いことじゃないと思うの。
泣くとね、生まれ変わるんだよ。


