深く深呼吸をして、歩き始めた。
あたしを待っている優くんのもとに。
教室に着く前に、笑顔を作って優くんを不安にさせないようにする。
「大丈夫!」
優くんにはこれ以上嘘をつきたくない。
一週間後に出発。
帰国は3ヶ月後。
この壁はきっと乗り越えられる。
ねぇ、優くん?
「百合…何だったの?」
平常心。
これを保たなきゃ泣いてしまう。
「優ーくんー!!」
優くんの顔を見たら泣きそうだったから、勢いよく駆け出して抱き締めた。
「わっなっ何!?」
あたしが抱き締めると抱き返してくれる。
もう抱きしめることすら、出来なくなる。
「あたし!あたし留学できる!!」
涙を我慢して、優くんを見つめる。
その瞬間、優くんの表情が固まった。
あたしはそれを見逃さなかった。


