大丈夫だよね。
問題なんてないよね。
「優くんあがって」
「おじゃまします…」
優くん緊張しているのかな?
さっきから口数が少なくなっている。
自分の部屋に誘導し、電気を点けた。
「百合…部屋変わってないね…あの時と同じだ」
背中に投げ掛けられた言葉は弾けて床へと散らばる。
あの日が、脳裏を駆け巡っていく。
信用を失われた日。
歯車が止まってしまった日。
あたしはあの日から模様替えをしていない。
あの日を忘れたくなかったから。
「そうよ…だってずっと残しておきたかったんだもん。優くんと初めて結ばれて時から何も変わっていないよ」
優くんの方へ体を向けて、小さく笑う。
「模様替えしなくて良かった」
あの日からこの部屋は止まっている。
優くんを招くことが出来て本当に嬉しい。
「百合…おいで?」


