最後にもう一度…。




「優くん…あたしあなたが好き」




前、こんなセリフをあたしが言っていた夢を見た。
その姿はきっと今の姿に似ているよね。



気持ちを伝えただけで十分だよ…。



でも応えて欲しい…。
あたしの気持ちに…。




ねぇ、優くん?
あなたの体も正直にできているのかな?



あたしは感じる。
あの、温もりを…。



突然のことで何が起きているのか分からない。



体がぎゅっと締め付けられる。
伝わる温もり。
あの香水の匂い…。



あたしは優くんに抱きしめられていた…。



夢?現実?幻?
頭がついていけないよ。


あたしはそっと優くんの体に触れてみる。
夢だったら消えてなくなる。
幻だったらいなくなる。

でも指先で感じたの。



これは…現実。





優くんはあたしを強く抱いた。