視線を下に向けて、廊下を歩いていく。
なぜ伝わらないのだろう。
あたしが素直になれないから?
優くんに信用されていないからかな。
マイナスなことばかり考えてしまう。
上を向いたら、少しは前向きに考えられるかな?なんて思い、上を向く。
伝えなきゃ何も始まらない。
信用されていないのなら、信用されるように努力をすればいい。
そう思うと少しだけ気持ちが和らぐ。
窓の外はもう夏の準備を始めている。
今年の誕生日は、一緒に祝えるかな…。
前向きに、前向き。
後ろ向きになんか考えない。
あたしが目指す未来は、前にあるのだから。
あたしは気づいていなかった…。
大事なものの居場所を。
「百合!おはよ!部活やってく?」
部室に着くとペアの子が着替えながらこう聞いてきた。
あたしは笑顔を見せて「やっていくよ」と返事をする。
気分を入れ替えたいから。


