優くんは素直ね。
あたしの気持ちを知りながらも、本当のことを言ってくれて。
でもやっぱり悲しいよ。笑ったはずだったのに、笑顔はすぐに消えてしまった。
「あっ、そうなんだ…」
「うん…。百合は…何してんの?」
優くんは腕捲りをして、真っ直ぐ見つめてきた。
金縛りにあう前に、あたしは視線をジュースに向けた。
優くんに見つめられると苦しくなるから。
「ん?あっジュース買いにいってたの」
ジュースを優くんに見せてまた小さく笑う。
「そっか…なぁ…百合…一つ聞きたいことがある」
突然の言葉。
更に頭を混乱させる。
あたしの心情を表すかのように、外の木々が激しく揺らいでいた。
「何…?」
「職員室で会った時、何を言おうとした?」
どくんと気持ちが動く。あの時、あたしは優くんに気持ちをぶつけようとした。
でも広瀬さんがいてできなかった。
今、そんなことを言ったら優くんはなんて思う?
だから素直にはなれなかった。


