揺れ動く心臓。
生暖かい風が吹き抜ける。
グラデーションになる空はあたしたちを笑っているかのようだった。
安里くんの言っている言葉を理解するのに少し時間がかかった。
携帯に貼ってあるプリクラ?
そのプリクラとは、去年四人で撮ったプリクラと、優くんと撮ったプリクラのことだ。
剥がせないでいたプリクラを、安里くんは気づいていたよう。
やはりいい気分にはなれないようだ。
当たり前か…。
未練がある、とプリクラが語っているのと同じだから。
「あ…うん。剥がさなきゃ…いけないよね」
安里くんの視線を受け入れられない、今は。
「まだ優のこと忘れられない?」
深く刺さる言葉。
なんて言ったらいいの?
どの言葉を選んで言えばいいの?
自分に素直に。
正直に生きたかった。
でも人間は欲張りなんだ。
「もう…好きじゃないよ…」


