通い慣れた学校に向かう。
桜吹雪の中を歩いていく。



去年のことを思い出しながら、ぐっと涙を抑えて。


優くんと出逢ったときは、運命だと感じた。
付き合えた時は本当に嬉しくて、これ以上何も要らなかった。


でもこれは勘違いだったのかな。


勘違いなんていう言葉で片付けたくないけれど、今のあたしではわからない。


でもきっと、きっと…
運命の人はいるのよ。
あたしは信じている。



見慣れた制服を着た生徒たちが学校へ向かって歩いていく。
まだ初々しいしい生徒も複数いた。
新入生なのだろう、きっと。



あたしは一人で掲示板へと向かう。
二年生の掲示板に張り出されているクラスを見るため。



「えっと…」



まだ早いのか人があまりいない。
比較的見やすかった。
だから簡単に自分の名前を見つけられたのかな。



「…あった…」



新しいクラス。
2年1組。




けれど、優くんの名前は…ない。