優くんに別れを告げられた日から涙を流さない日はなくなった。
毎日泣いている。

消せないメール。
消えない温もり。


どうしてこんなことになってしまったのだろう。
あの時、あたしが言えば…なんて考えるけれど、もう《あの時》なんかやってこないのだ。


重たい体を引きずり、学校へ向かう。
今の学校は好きじゃない。
沙紀たちに気を使わせてしまっているし、それに優くんとの距離が遠い。

最近席替えをしたのだ。赤い糸で優くんと結ばれているのならまた隣同士になるだろうと勝手な想像して、クジを引いたけれど外れてしまった。


優くんは北側のグラウンドがよく見える一番後ろ。
あたしは、南側の一番前。


教室の中で一番遠い場所に二人は存在していた。
つい最近まで手を繋いで愛を深めていたのに…


今では温もりも笑顔もときめきも…何もない。