涙がぽろぽろと零れ落ちていく。
目の前には微笑む優くん。
そして目を閉じてキスをする。
熱い、熱いキスを。
全て受け入れる。
月明かりの部屋で、あたしと優くんは初めて体を合わせた。
優くんの温もりが心地が良くてずっと抱きしめていたいと思う。
「百合…また泣いてるの?嫌だったかな」
「違うの。嬉しいの…優くんと同じ体温でいられるから」
同じ温もり。
どうか消えないで。
優くんの腕の中で眠る。優くんは寝てしまったようだ。
あたしは体をぎゅっと抱きしめて、涙を一粒流す。
この人を奪わないで。
あたしの大事な人なの。
手に入れたばかりの幸せを黒く塗りつぶさないで。
先輩との写真は捨てよう。
この人だけを愛したいから。
もう何も恐れることはない。
こうやって抱きしめると、優くんはあたしを抱き返してくれる。
『百合』と言った寝言も、幸せそうに眠る寝顔も、あたしだけのもの。
だから失いたくないの…


