「百合、気に入った?」
「すごく!今までの誕生日の中で一番幸せ!」
薬指のリングを触っては、眺める。
それの繰り返し。
「百合聞いて?」
「うん?」
すると優くんはあたしの手をぎゅっと握り、真剣な瞳でこちらを見た。
その瞳の中に吸い込まれていく。
「今はこんな安い指輪しか買えないけど…大人になったらちゃんとした指輪を買ってあげる。百合…それまで俺から離れないでほしい。俺は必ず百合を幸せにする、約束するよ」
一気に涙が溢れていく。欲しかった言葉たちが、あなたから聞けるなんて…
弱くなったあたしの心が強くなろうと主張している。
優くん、あたしも同じよ。
あたしから離れないで。あたしも幸せにするから。
今は味の薄いオムライスしか作れないけど、もっと料理をするから待っていてくれる?
優くんの温もりに包まれる。
そして体が宙に浮き、ベッドへと辿り着いた。


