手に収まる小さな箱。
そこには輝くシルバーリングがひとつ。
嘘…嘘でしょ?
まさか…こんな…
涙が込み上げてくる。
未だに状況が把握できない。
「嘘…」
「本当だって。ほら」
こう言ってあたしに左手を見せる優くん。
左手の薬指には、このリングがはめてあった。
夢じゃないよね?
これは本当だよね?
言葉が詰まる。
なんて言っていいのか分からないよ。
「………」
「百合?」
あたしを喜ばすのが本当に上手なんだから。
あたしはあなたに何が出来るかな。
「ありがとう!!すっごく嬉しい!つけていい?」
リングを取り出して、優くんと同じ場所にはめようとした時、優くんがあたしからリングを奪った。
「俺がつける」
指輪の交換みたいだね。ふと思ったの。
何年後もあなたと指輪の交換をしているかなって…


