でもこれが本当にあなたのためだったのかと思うと違うかもしれない。
勝手な思い込みだったのかもしれないね…。
そよ…そよと風が吹く。優くんに会ったら笑わなきゃね。
そして待ち合わせの駅に着いたが、まだ優くんの姿はなかった。
ベンチに座りながら、携帯をいじる。
今までのメールを読み返すのだ。
つい何度もやってしまう癖。
沢山の『好き』
沢山の『ごめんね』
その文章を見ていれば『好き』という感情が伝わってくる。
零れる笑み。
愛しさが込み上げる。
「優くん…まだかな~…」
ついに明日で16歳。
来年も再来年も、ずっとずっと優くんと一緒に祝えるかな?
オレンジ色の太陽に問いかける。
…答えはなかった。
「百合?待った?」
太陽を見つめていると、優くんの声が聞こえてきた。
あたしは慌てて後ろを振り返る。
愛しい人。
「待ってないよ!行こ」
いつものように手を繋いで歩いていく。


