「写真、もってけよ」
先輩は写真を拾い上げてあたしに差し出す。
震える手でそれを取ると先輩はあたしの体から離れていった。
そしてもう一度パソコンの前に座る。
まだ震えているよ。
悪魔がここにいるよ。
神様、見ているのならあたしを助けてください。
「百合?写真捨てても意味ないよ。バックアップはとってあるから」
この言葉を聞いたあたしは、苦しくなって込み上げる涙を必死に抑え、勢いよく部屋から飛び出した。
薄暗い廊下を走り玄関へ向かう。
一刻も早くここから出て行きたい。
外が雨だと知っているのに、傘を持たずに家を出た。
それだけ必死だった…。
ぽたぽたと落ちていく雨はあたしを容赦なく濡らしていく。
あたしは涙を雨と混ざらすの。
助けて…と優くんに叫んでも優くんは気づいてくれないよね…
苦しいよ、助けて。
誰もいない道路の真ん中でしゃがみ込む。
そして声を上げて泣くのだ。
「優くん…!助けて…」
あなたと同じ体温になって、また愛しさと罪悪感が増える。
最低よね、あたしは…。


