温かい家族があたしにはいる。
「見て見て!今日優くんと水族館に行って写真撮ったの!」
興奮まじりにこう言って、デジカメの再生ボタンを押す。
今日撮った写真たちが次々に表示される。
優くんは気づいていた?こっそりあなたの写真を撮っていたことに。
そして最後の写真。
それは念願のツーショット。
「見て!優くんかっこいいよくない?」
「本当ね。すごいかっこいい!いい彼氏ね。百合、今度家に連れておいで?仲良くなりたいわ」
お母さんの提案で決まったこと。
それはあたしの誕生日、8月27日に優くんが泊まりにくること。
泊まりはその前日の26日からだ。
楽しみで仕方がなかった。
けどそれの前に、悲劇が起こった。
誰にも言えない、悲劇。
真実を伝えられるのはずっと先のこと…。


